「花明り」
作曲・編曲:igarin



 1999年5月6日。日本画の大家、東山魁夷(ひがしやま かいい)氏がお亡くなりになられた。享年九十歳。その長年のご活躍に敬意を表すると共に、謹んで哀悼の意を述べたい。

 音楽、絵画、彫刻など芸術の分野を問わず、誰に最も影響を受けたかと問われたら、私は間違いなく「東山魁夷」と答える。幼い頃より氏の作品を模写し、独学でピアノを覚えると絵画集を見ながら即興で曲を奏でた。遠い昔、十代の思い出。この曲は私が十七歳の時に創ったものである。

 誠に勝手ではあるが、この曲は故・東山氏に捧ぐものとする。ちなみに表題は氏の作品から付けたものである。もし機会があれば画集などで「花明り」をご覧になって頂きたい。


〜 東山魁夷全集・図版解説より引用 〜

「花明り −祇園夜桜−」
円山の花の盛りと、月の盛りが巡り合った時、
大地は一瞬、静まりかえって見えた。
人々の雑踏、篝火の焔(えん)、ぼんぼりの灯も、
すべてが消え失せて―――


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