「やまおろし」
作曲・編曲:igarin



 私が生まれ育った土地では、一年を通じて強い東の風が吹く。その風を地元では「だしのかぜ」と呼び、天気の具合や季節の移り変わりを知る、特別な存在となっている。

 新潟県というところは一年中天気が悪い。日本海側特有の気候で、空はいつも鉛色。私の地元も同じく、灰色の雲が低く垂れ込め、山の峰を覆っている。そして、田の稲を揺らし木々をすり抜け、だしのかぜが吹いてゆく。年中天気の良いところで暮らしている人には落ち込みそうな景色だが、私にとっては死ぬまで忘れないであろう、懐かしい風。


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