「面接にて」


「ええと…家族構成は、お父さん、お母さん、妹さん、…おや?
 続柄が『象徴』と書かれている『長三郎』さんとは、どういうご関係ですか?」
「我が家の象徴です」
「ご一緒に住まわれているんですね?」
「はい」
「という事は…長三郎さん78歳となっていますが、名字が同じで同居していて
 この年齢という事は、祖父や義理の祖父、縁者の方などではないのですか?」
「違います。私の父親の父親ですが、象徴です」
「そうですか…。面接の評価とは直接関係しませんが、気になりますね…。
 何か特別な事情とか、思い当たる事はありませんか」
「一つだけあります」
「話していただけますか」
「はい。長三郎…いえ、象徴は、自分の事を話すとき『朕は』と言います」


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