日本一心の込もっていないタレント、
高田純次さんによる
「豊かな日本語講座その2」


 はぁ〜〜〜い皆様こんばんは、高田純次です。
 呼ばれてなんかいませんが、勝手に出て来やがりました。呼んでもないのにジャジャジャジャンで御座います。え〜そういう訳で、どういう訳なんでしょう。言語明瞭意味不明・口八丁手八丁、一丁あがり。

 本日の「豊かな日本語講座」、
 テーマは「相手に、迅速に自分の気持ちを伝える表現」です。これまた、さ〜まざま御座います。では、早速まいりましょう。テキストは55ページです。とっとと開きやがれ。

 本日は、手近な所からまいります。
 先ず始めに「閃きと行動」です。一見難しいタイトルですが、要するに「あ。」です。卒業論文を400字詰め原稿用紙で500枚書いても、要約したら二行で終わりみたいなものです。私はそうでした。

 取り敢えず、電話をかけてみる事に致しましょう。とりあえずは電話帳をお持ち下さい。なるべくでしたら大都市圏の方がよろしいかと存じます。後々好都合ですが、現段階では決して気になさらないようにお願いします。気にすると後が怖いですよ。私はもうビビっております。

 次に、その分厚い電話帳を、がばと掴みます。さらには堺正章さんの隠し芸が如く、トランプを頭にイメージしながらパラパラと捲りましょう。このイメージ、すなわち「想像力」が大切です。誰も、ストップ!とは言いませんが、あなたの後ろで言われても、それはそれで怖いものですね。

 さてさて、次にですが。あなたの閃きと直感で、ページを捲る手を止めて下さい。これも、言い換えますれば「ま、こんなとこかな」です。

 そうしましたら、こっくりさんの要領で、ずらずらと並んだ蟻の行列を目で追います。番号が決まりましたら、いよいよダイヤルを回します。えー、2003年の現在、あなたのお宅に黒電話があるとはとても思えませんが、とにかく回して下さい。

 回すんです。

 そして「トゥルルルルルル…」と、一度鳴ったら、おもむろに受話器を置きます。これは、一見すると「イタ電」という奴ですね。私なんか昨晩もまた、夜中の二時三時から鳴っておりまして、今も鳴り続けております。いやー、ベルさんには感謝するものですねぇ〜。間もなくクリスマス。

 ところがです。これが、日本人ならではの豊かな発想というものです。

 「あー、今日も残業かぁ〜。やってらんねぇよなぁ〜」等といった状況は、日常茶飯事かと思われます。ちゃめしごと等と読んではいけませんよ。永谷園さんに怒られます。

 会社に於きまして、私用の電話をかけるというのは、やはり良心が咎めるものですね。私の良心は咎めませんし、私の両親も止めやしません。

 ですが「そろそろ連絡しないと、また女房が晩飯…」という時、ワンコール、あるいはツーコールだけ「トゥルルルルルル」を行います。当然の事ながら、事前に打ち合わせ・仕込みをやる訳で御座います。仕込みと言っても、あまり深くは考えない方がよろしいかと存じます。私は既に妄想で腹一杯です。

 すると、キッチンにてエプロン姿で夕食の支度をしている奥様、鼻歌を歌いつつ、あなたの帰りを待っています。ですが、具体的に何時頃になるかは解りません。そうすると、このワンコール/ツーコールが合図となる訳です。
 この「合図」と「イタ電・ガチャ切り」は異なります。後者はヤバい気がいたします。校舎の影だと芝生の上で、これまた窓ガラスなんぞを割られて大変ですよ。
 ちなみに私の辞書には「行儀」も「真面目」も載っておりません。

 これを行いますと、解釈といたしましては
「電話をかけてみたものの留守だった。そして、切った」
と、同義で御座います。しかも電話代はかかりません。

 かつて、さだまさしさんがヴァイオリンの勉強の為に上京なされて、本当にお金に困った事があったそうです。すると、さださんは東京から10円で長崎へ電話なされました。信じられませんか? これは実話です。さださんに聞いてみましょう。きっと二時間半ぐらい延々と語ってくれるかと思います。疲れの後には、グロンサンとパスビタン等をどうぞ。

 さださんは10円を入れ、ご実家の番号を回し、こう叫びました。「カネカネカネ!」…ガチャ。その電話を受けたのは、これまた運が良いのか悪いのか、さださんの叔母様だったらしいです。当然、何が起きたかと首を傾げられたようで、本当のお母様に
「今、カネカネカネ…って…」
「ああ!わかりました!いいんです!いいんです!」

 このようなやり取りがあったお陰で、さださんはお母様から仕送りを頂くことが出来た訳です。いやー、郷土も両親も愛しておくものですねぇ〜。私はあんまり人の事は言えません。

 というわけです。電話一つでも発想の転換で、実家からコシヒカリが送られて来たり、あるいは何度かやっている間に「ピンポーン、○○署の者ですが」とか、さ〜まざまな事が起きるので、十分にご注意なさってくださいね。

 それではまたお会いしましょう。た〜かだ純次でした。
 今夜もきっと、眠れません。どうしましょ。

※この文章は、さださんの話以外フィクションです。


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